トイレの話2(chamber pot)
前回に引き続き、再びトイレの話です。今回はおまる編。開拓時代、家の中にトイレはなかったので、屋外のトイレを使っていました。でも、雨や雪が降っていたり、夜中だったりしたら、外には行きたくない、さりとて我慢も出来ない・・・というときに活躍するのが、おまるです。おまるは寝室の洗面台やベッドの下に置いておいて、必要なときに引きだして使いました。使ったおまるは、毎朝、屋外便所で空けてから、きれいに洗っておきました。さて、誰がその仕事をしたのでしょう? お金持ちの家だったら下働きの人たちがいましたが、インガルスのような農民だったら、子どもたちの仕事でした。メアリーやローラも、「今日はあんたがおまる当番よ」なんて言っていたのかもしれません。



感想
ふた付きのおまるならいいけれど、ふたのないのだったら、まる見えです。家族といえども、他の人にみられるのって恥ずかしいと思わなかったのかな?ホテルだったら、赤の他人と同じものを使わなければならないし・・・・(ホテルは赤の他人と同室になることもしばしばで、ベッドもシェアした)。
ずっと昔、十九世紀半ばに建てられた測量技師の家に行ったとき、かわいらしい花模様の、ふた付きの容器がありました。水差しと洗面器とおそろいで、洗面台に置いてあって、その洗面台は戸棚のように扉がついていて、その容器が隠れるようになっていました。それを見たとき、とても素敵な入れものなので、紅茶のセットかなと思ったけれど、今にして思うと、あれは絶対におまるだった・・・・。
ローラたちが移り住んだ村にバーオークという、百人あまりの小さな村があります。そこのワイルダー記念館の館長さんの家にある方が泊めてもらったとき、「便利だから」とおまるを貸してくれたそうです。それを聞いたとき、「さすがアメリカは広い!」と思ったものです。それから何年かしてから、そのワイルダー記念館を私も訪れました。そのときに「この村って今でもおまるを使っているんですか?」と聞いてみたところ、「ハァ?」とけげんな顔をされるので、この話をしたところ、「それは館長さんの家だけですよ。皆、水洗トイレを使っています」とおっしゃっていました。
アンネ・フランクが隠れ家に潜んでいたとき、夜中にはおまるを使っていて、アンネは「おまるを使うとものすごい音がする」と書いています。日本に帰国して驚いたのが、録音されたトイレの水の流れる音でした。さすがは日本!と思ったものです。そのうち流水音つきのおまるが売り出されるかもしれませんね。
2008.05.08 | Comments(0) | Trackback(0) | 住まい