スカートのたすきがけ(dress-working style)
着物で家事をするとき、たもとがじゃまにならないように、たすきがけをします。ロングドレスを着ていたビクトリア時代の女性たちも、たすきがけをしました。スカートをたくしこんで少しでも動きやすくしたのです。ローラたちも、そういったスタイルで床をはいたり洗濯物をしていたはずです。ここにご紹介したのはワンピースとツーピースのたすきがけです。ウエストで上下が分かれているかどうかで、少しばかり異なります。ワンピースはエプロンにたくしこみ、ツーピースだったらスカートのウエストに入れました。




感想
当時のロングドレスを着ていて、「まったく、もう!」と感じるのは、階段を上がるときです。スカートを手で持ち上げていないと、すそを踏んでしまいます。それで何度、バランスをくずしたことか。
だから、両手がふさがっているときに階段をあがるときは、もう真剣勝負! このときちょっとしたコツがあります。アヒル足であがるとよろしい。アヒル足というのは、足を後方外側にけりながら、つまりスカートを後ろに蹴り上げながらあがる歩き方です。おぎょうぎが悪いけど、すそを踏まなくてすみます。ただし、ビクトリア時代のレディらしくないので、誰もみていないときに、こっそりやるべし。
あるいは、ひざを高くあげるのもいいです。サッカーの選手が太ももでボールを何度も突くように、スカートをひざで突き上げるようにすると踏まなくてもすみます。私はこちらの方が得意です。
たぶんローラたちも、掃除したりするときは、同じようなこと考えて、少しでも動きやすくしていたんじゃないかなあ・・・。だってホントに大変なんですよ、ロングドレスで家事をするのって。
それを思うと、日本のもんぺはすばらしい。着物の上からはけて、ダブダブのパンツになるんですから。あれはすばらしい労働着です。日本で英語を教えていた知人(白人女性)がもんぺのファンで、「野良着」「お年寄りの着るもの」といった偏見のない彼女は、紺色の典型的なもんぺをはいて、おそろいの生地で作ったイヤリングとチョーカーをして現れたことがあります。初めて見たときは、さすがに絶句しましたけど。