ジェリー(Jelly)
シャトウゲイ湖にベリー摘みに行った後、アルマンゾの母さんとイライザ・ジェーンとアリスは、何日もかけて、ハックルベリーやブルーベリーのジェリーやジャムを作っていました。郡の収穫祭で、アリスのジェリーは一等賞、イライザは二等賞をとったくらいですから、二人ともジェリー作りが得意だったのかもしれませんね。「農場の少年」には出てきませんが、ワイルダー農場にはリンゴの木があったので、アルマンゾの母さんはアップル・ジェリーも作ったと思います。ということで、私もリンゴのジェリーを作ってみました。


レシピは1855刊Canadian Settler's Guideより(すばらしい本!)
感想
煮つめたリンゴをしぼるとジェリーがにごってしまうので、こし袋か、布巾をしいたザルで漉すようにする。でも、漉したあと、最後にリンゴを押しつけると書いてあるレシピもある。もったいないから、ギュウギュウ押した。
今回はシロップを作って果物を煮詰めたけど、他のレシピで作ったときは、果汁をとってから砂糖を入れて煮詰めた。
当時の砂糖は精製技術が良くなかったので、砂糖を入れて果汁を煮込むときに、卵白を加えて不純物を取り除いた(常識だったので、各レシピには記載されてないが、料理書には処理の仕方を明記してある)。
十九世紀のジェリーのレシピにArrowroot Jellyというのがある。ミルク、砂糖、ブランディー、くず粉(arrowroot)をまぜたもので、ジェリーというより くず湯みたいなものらしい。ところが、あるレシピのタイトルはArrowroot Jelly or Blanc Mangeとなっている。ブラマンジェといえば、「若草物語」のジョーが見事に失敗したもの。「くず湯とブラマンジェって同じもの? だったら、ジョーが作ったのはくず湯?」。そこで当時のブラマンジェのレシピを調べてみたら、とろみをつける材料は、タピオカ、コーンスターチ、米粉、ゼラチン、アイシングラスとさまざまで、くず粉もその一つ。だからくず湯=ブラマンジェではないけれど、もしくず粉を使ったとしたら、ジョーが作ったのはくず湯ということになる。それはArrowroot Blanc Mangeと呼ばれていて、Arrowroot Jellyと似たようなもの。Arrowroot Jellyは病人食にも良いとあるから、風邪をひいたローリーのために作ったのはくず粉のブラマンジェかもしれない。ブラマンジェというと、異国情緒(懐かしい言葉!)をかき立てられるけど、くず湯というとイメージが・・・(^_^; 日本のブラマンジェのレシピは凝ったものもあるけど、十九世紀のくず粉のブラマンジェは、とってもシンプルです。